蹴りについて
身空で練習する技について、指導内容の一部を記載致します
表面的な形の真似ではなく、技の理を解析し、 身体の使い方自体を変えていきます
(1)足の離れについて
蹴り足を上げる際には床から足が早く離れるように足首を曲げるようにします。
人が片足で立った際、手の指が僅かでも何かの支えに触れていれば、バランスを容易に保つ事ができます。つまり、無意識に蹴る足の指が僅かでも床に触れていれば、脚はバランスの役割として作用し、蹴りへの転換が遅くなります。その為、足の裏全体が床から同時に離れるように、足首はくの字に曲げて固定したまま脚を上げるようにします。
(2)脚の上げについて
脚は膝を腰で抱え上げるように意識して上げます。
脚を上げる筋肉は、太ももの表面にある大腿四頭筋をイメージしてしまいますが、本来は腰椎から大腿骨に繋がる大腰筋が太腿を上げる筋肉として作用します。つまり、大腰筋を効果的に使えるように腰の筋肉で膝を吊り上げるように意識を行います。
(3)重心の移動について
蹴る際は重心の位置を鳩尾下部まで上げるように意識します。
通常、蹴る際は動作を察知されないように腰を上下させないように注意しますが、腰の位置で安定した重心をそのままに蹴りを出すと、腰から脚までのみの動きになり技が伸びません。しかし、大腰筋の付け根である第12胸椎付近を支点に脚を動かす事で蹴りに必要な筋肉を効果的に動かす事ができます。よって、 重心を下丹田(腰)から中丹田(鳩尾下部)まで上げる事で腰から先全体を鞭のように使用する事ができます。