着物と動作の関係
子供が七五三の写真撮影だったので、今回は着物のお話。
私の本業はデザイナーですので、
物を見ると考察する習慣があるのですが
身空で、身体の使い方を教えている傍ら、
物が動作に与える影響に関して特に考えちゃいます。
着物を着た時は帯を締めますが
その時、着物がずれ落ちないように、
無意識に下腹をわずかに張らせています。
この動きって、実は丹田を使う時とほぼ同じだったりします。
腹部はエネルギー的には
「腹が立つ」や「腹を据える」という言葉があるように
感情を制御し、決断をつかさどる部分。
なので、不調がお腹に現れる人は、
イライラを抱えやすかったりします。
武術的には、体内の圧力を調整しパワーを生み出す部分です。
又、手足を大きく動かすと着物が乱れるので、乱暴に動かせなくなります。
なので、歩く時は大きく足を振り出すのではなく、
体(重心)を先に動かし、その後に足がついてきます。
腕を大きく動かせない分、手先の無駄な動作を避け、
体幹をつかって腕の動作を繊細に制御します。
腕は吊り下がった袖と共に動かす必要がある為、
脇を開けず、肘から指先にかけて軽く張って動かします。
この動きは、そのものが武術と同じ動きです。
そして、ピアノ、書道、バレエ等、あらゆる物事の核となる
人体の特性を活かした動作であったりします。
なので、着物を着ると、すっと気持ちが引き締まり
芯がしっかり作られながらも、繊細で美しい動作になります。
武道で道着を着る理由もここにあります。
着物ってとっ~~ても素晴らしいもの!
外見の美しさに加え、心や所作まで内面も美しくしてくれます。
洋服が日本に定着しなく、着物が普段着の文化のままだったら
どんな世界で、どんな人達だっただろうと、よく思います。
素敵だな、着物って。
生まれ変わったら、江戸時代に戻りた~い!
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