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脱力の口伝 「其の③」

脱力の口伝

前回までの
身体の使い方で人生が変わる 脱力の口伝 「其の①」
では身体能力の発揮や精神の安定について
身体の使い方で人生が変わる 脱力の口伝 「其の②」
では身体の柔らかさと脱力の関係について
お話しました。

今回の「其の③」は呼吸と脱力の関係で、脱力の口伝の最後となります。

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赤ちゃんは頭の重さを骨格で上手にバランスをとる事で
立ち歩きができるようになりますが
成長して筋肉がついてくると、今度は筋肉の働きに頼るようになり
人それぞれ動きに癖が身についていきます。

その動きは、精神面に影響される部分が多く
自信がなければ、背中を丸めて重心が前に寄り
倒れそうな体を首~背中の筋肉が引っ張って支えながら
ズリズリ足だけで体を引きずるような歩き方になり
ストレスや緊張が多ければ、呼吸が浅くなって
肩が上がり上半身全体の筋肉が緊張し
硬くてぎこちない歩き方になります。

でも一度身についた日常動作は、
考えなくても自転車がこげるように、
潜在意識で無意識に行われる動きになるので
あらためて自覚する事はほぼありません。

筋肉が無理に体を支えていたり緊張したりしている事も
気付く事はできないでしょう。

その癖は、年月を追う毎に体に負担となって蓄積し
痛みや病気となって現れます。
それ以前に、本来の自分自身が持つパフォーマンスを
発揮できないまま人生を過ごす事となります。

その無意識の緊張を解く事ができるのが脱力です。
なぜなら、脱力を身につける事で
今まで自分が、体のどの部分を無意識に緊張させていたか
自覚する事ができるからです。

脱力を行うには、息を吐く呼吸が重要となります。
息を吸う時は交感神経が優位になり血管が収縮し
息を吐く時は副交感神経が優位になり血管が弛緩します。
この人体の血管の長さは、毛細血管も含め
10万キロメートルと言われ、地球2周半分にもなります。

息を吐きながら力を抜く事で
人体を埋め尽くす血管ごと筋肉も柔らかく解していくようにします。
さらに、血管が柔らかくなれば、血液が細部まで循環し
硬直した筋肉の老廃物を流して柔らかさを取り戻す事もできます。
又、精神面においても副交感神経が優位になれば
リラックス状態になり、緊張も解き安くなります。

これは、ヨガや柔軟を行う時も同じです。
筋肉を柔らかくするという目的において
呼吸の伴わない柔軟は、ほぼ効果を見込めません。

呼吸と脱力は2つで1つ、セットと考えましょう。

呼吸を用いた脱力は、慣れれば、
寝る時でも、デスクワーク中でも、歩いている時でも
時間場所に関係なく、いつでも使用できますが
まずは、ヨガや柔軟の際に使用しながら、やり方を覚え
緊張した体全体を一度リセットする必要があります。

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Posted by shinku